森林公園
羽根

久しぶりに近くの森林公園へ家族みんなで出かけた
元競馬場であった公園は楕円形で木々に囲まれ
その中は芝生が一面に覆っている

車椅子を出し細い女性を乗せ
二才の息子を負ぶって歩き始めたら
愛犬「レオ」は元気に走りだした

色々な家族がレジャーシートを出し
キャッチボールやバトミントンなどをしている

お昼頃になるとみんなお弁当を出して食べだした
手作りのお弁当は花壇みたいに綺麗だった
料理の出来ない私はコンビニのお弁当で
見た目も冴えなかった
息子も気がづいたのか
他の家族のお弁当を見ていて
なかなかお弁当を食べようとしなかった

「レオ」はドッグフードには目もくれず
車椅子の女性に纏わり続けていた
夕方になりそろそろ帰る準備をした
車椅子を出し「レオ」に紐を付けようとしたら
白い毛から小さな虫が飛んで来た

家に何とか着いて車椅子に細い女性を
載せようとしたら女性には足はなく
「レオ」はただ紐のみだけだった
その夜夢か現実か分からない微睡の中
「レオ」から飛んで来た
小さいとんぼのような昆虫が
私の胸に止まっていた
それは美しい蜉蝣だった

体は弱く細長で
寿命は数時間から一週間ぐらいで
産卵したら消えしまう儚い命
その時ベッドのサイドボードの上にある
三人と一匹の写真が急に明るく輝き
二才の息子が夜鳴きを始めた

私は二人きりである我が子をそっと抱き寄せ
写真を見ながら
泣き止むまでいつまでも
優しく揺らし続けていた


自由詩 森林公園 Copyright 羽根 2019-01-06 01:15:22縦
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