今日も影で作られた街は
ぐらぐら発声練習を兼ねて僕を殺す
冷たい道具をもってうろつく
警備員と挨拶をしながら

気味の悪い耳で
聞き続ける
気味の悪い音楽
とてつもなく大きな
ヘドロでできたヘドロ

１６年前に作られた
ミサイルは
学園の中庭に着弾
平らなクレーターの中心で
目を覚ましながら死んでいる

昨日に引き続き街は
アルコール臭いゲロを飾ってる
痩せた犬がうろつきまわってるよ
餌、探してるんだ

うまくはいかなさそう
すれ違う奴らは
薄ら間抜けだらけさ
昨日の続きのつもりでいるんだ
昨日に引き続き街は
アルコール臭いゲロで守ってる
薄ら間抜けから
街の最初の場所を

１６年前に作られた街は
双子の兄弟に射抜かれて瀕死
学園にある違和感の校医に
色すらつける気で歩いてる
きれいなものの作り方

１６年前に作られた
ミサイルは
学園の中庭に着弾
平らなクレーターの中心で
ピアスに滲んだ膿をなでてる

すれ違う奴らは
薄ら間抜けばかりさ
腹をすかしたゴミ箱だ
着弾点に空いた風穴ほども
考えが回らねーのさ

１６年前にもきっと
こんなふうにあるいてた
アルコール臭いゲロを
踏みつけながら

僕は気づいたら
１６年前のことを思ってる
だって
１６歳だった時を
一番良く覚えてる頃だからさ