やがて、その枝のひとつでさえ
la_feminite_nue(死に巫女)
小さなもののことを、
小さなものが話した。
それは針の穴を抜ける糸のように細く、
ティーカップにスプーンを浸したときに沈んでいく、紅茶の葉のよう。
大きなもののことを、
大きなものが話した、
それは、いくつかの星たちと話をしながら、
星々のなかで、一つの廃星となることを選んだのだろう。きっと。
やがて、葉がゆれる。
望みもしなかった風に吹かれる。
それは、心地良い微風などではなく、
嵐となることを望まれた、記憶のなかの眩暈。はるか底の。
冬の木立ちをゆらす、
小さなものが話をした、
大きすぎるもののことを。
つきぬける、欠けらの謎にくるまれて。包まれすぎて。
やがて、その枝のひとつでさえ、
骨となるのだろう。
その骨は、ケーナという楽器。
ケーナは、愛という愛をすべて拒んだところに現れる、光。
小さなもののことを、
小さなものが話した。
それは針の穴を抜ける糸のように細く、
ティーカップにスプーンを浸したときに流れる、一滴の涙のように。