門限
ミナト 螢

家はあるけれど
帰る場所じゃない

その点で僕は
迷子になった

君だよ君の腕の中に
作る枠に収まって
絵になれたら良い

笑顔も涙も
崩れるほど抱いて
新しい夜を
迎えるように
幸せな人は
形になろう

眠りのポーズに
変えてゆく時
僕等の意識は
どこかを旅して

もう後には
戻れないこの部屋で
ドアの閉まる音が
心地良かった


自由詩 門限 Copyright ミナト 螢 2018-12-21 20:13:28
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