野球少年
服部 剛
僕の部屋に友を招いて
ゆげのぼるお茶を飲みつつ
「マイナスをプラスに変える術」を
語らっていた
どすん どすん
窓の外に、切り株の落ちるような
物音に耐え切れず
腰を上げて、外へ出た
目線の先には、壁の向かいに
グローブをした少年 僕に気づき
白球を手もちぶさたに、しゃがんでる
まあ…いいか
部屋へ戻り、語らいは続き
窓辺が秋の陽に染まる頃
いつしか物音は沈黙になったことに
僕等は気づいた
自由詩
野球少年
Copyright
服部 剛
2018-11-04 19:58:27
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