願い
立見春香

そう
のぞまれて
そう
振る舞っているわけではなく、
人工的な微笑みを
見せたくはないだけなんです

どんな
冷たい女にも
なってやるわ

だれも知らないでしょう、
他人の心の中の真実なんて、だから。

人生は、
ユーモアが大事です!

と、
そう
真面目な顔でいわれても
どうすりゃいいのさ、このわたし?

あなたの考え方は、
ずいぶんとユニークですね。

と、いわれたときも、
大人の対応を心がけてはいるのですが、
実際には、よくわからないや。

それをそう思っていると
信じることで
生きていける
さまざまなウソや、フェイク、
忘れたふりや、キライになったふり、
それを信じないことで
生きていける
さまざまな都合のいいほんとうや
さまざまなほんとうのありがとうや
愛や恋や
不倫や失恋……
ははは、
遠いところに置き去りにされた、
信じたくないことのあれこれ………

いまは、遠いところにある
人を慕う感情
ただ他人を自分勝手に好きになって
好きになって欲しいなんて
贅沢なおとぎ話は、しません

かかえられない
悲しみを背負ったまま、
わたしは、もうこれ以上はあらゆる悲しみには
触れずにいたいと願っています

それで、
その願いこそが、
夢でもあきらめでもない声なので、

白昼夢を
罪深い前世の夢でもみた気になりながら
ボーッとみさせていただいているのです

恋人、とか、募集中ッ!
ていう顔したままでね?

ダメですよ、ねぇ?






自由詩 願い Copyright 立見春香 2018-11-03 09:36:38
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