地面を飾る日
青の群れ
並木道のやわらかな絨毯
ざくざくと二足の靴がふみ鳴らす
転がるように進んでいく
寂しい色したフェンスの影
まるでレースみたいだった
ざわめき
小さな音が重なって騒がしく
虫とか人間だとかの声
耳たぶに下がる小さな石が揺れる
上滑りする会話だけやけに響く
浮かんでは沈んでを繰り返す
鼓動がうるさくて足を早める
つむじ風に巻き込まれて秋に散る
落ち葉を踏みならす音が心地いい
夕陽に染まった頬は
確かに熱を持って、きっと
頬紅さえ誤魔化されているはず
きれいな爪先も土埃でくすんで
それくらいがちょうどいい
冗談交じりにそれくらいがいい
あなたの声が熱く燃え
散りじりになった葉
鈍い光では透かすこともない
内側の色、赤く赤く
太陽が沈んでしまう前
長く伸びた影ふたつ並んでいる