雲
ミナト 螢
美学があるなら
飴玉を舐めよ
ゆっくりと
優しい坂道を
転がる味が
舌の中で
溶けながら
綺麗な透明に
色の付いた
ノスタルジーを
抱えて消えていく
瞳の大きさと
同じような
飴玉にも
黒い雲は映るのか
口の中に入ったら
白い雲が山のようにそびえる
虫歯がなければの話だが
自由詩
雲
Copyright
ミナト 螢
2018-10-25 18:21:12