タキオン
1486 106
立ち入り禁止のビルに忍び込んだ真夜中
インスタントラジオからの呼び声を頼りに
僕達は星が一番近くで見える屋上を目指した
星座の名前なんて何一つ知らないままで
手すりから身をのりだして大声で叫んだ
滑り落ちそうになってみんなで引っ張り上げた
覚えたての缶ビールの味にほろ酔い気分になって
普段だったら言えないような恥ずかしい夢なんかも語った
この世界には僕達以外の人間がいないかのように
生まれたままのありのままの姿で笑い合っていた
地球が回る速度に振り落とされてしまわないように
つまづきながらも転びながらも僕達は全力で走るんだ
限界を知らないから無茶ばかりするけど倒れたりしない
胸の奥で大きな音を鳴らすその存在を信じているから
騒ぎ疲れてコンクリートの上に寝転がった
沈黙に負けてどうでもいいことばかり話した
目の前に広がるのは雲一つない満天の星空で
誰が一番最初に流れ星を見つけられるか競い合った
何かを思い出させるかのように吹き抜けた
冷たい夜風なんて少しも気にならなかった
駆け足で過ぎ去る季節に置いていかれないように
ぶつかりながらも転びながらも僕達は全力で走るんだ
誰かが作った勝手なルールは振り回されたりはしない
心の奥で大きく光を放つその存在を信じているから
理由なんて考えずにいつも反対の答えばかりを探した
根拠なんてなくても正解だけを選んでいこうと決めた
地球が回る速度に振り落とされてしまわないように
つまづきながらも転びながらも僕達は全力で走るんだ
限界を知らないから無茶ばかりするけど倒れたりしない
胸の奥で大きな音を鳴らすその存在を信じているから
駆け足で過ぎ去る季節に置いていかれないように
ぶつかりながらも転びながらも僕達は全力で走るんだ
誰かが作った勝手なルールは振り回されたりはしない
心の奥で大きく光を放つその存在を信じているから
終わりを告げるようとする時が容赦なく追い掛けてくるけど
音や光にも負けないスピードでどこまでも逃げ切ってみせるさ
理解できないものは受け入れない守り抜いてきたものは奪わせない
単純なルールで繋がり合っている互いの存在を信じているから