よみち
犬絵
つきが
照る
よ
みちに
街灯
しろく
照る
よ
ひとり
あかるい
零時が
この部屋に
きて
土色の
燻んだ
顔が
恥じるのは
よ
みち
まちへ
出たいと
希うこと
ネオンの
海を
闊歩し
たいと
希う
人
なんど?
グラスを
あければ
なんど?
酔いしれ
られる?
暗く
湿った
小人が視えて
グラスの中から
私を
みつめて
ちいさな命の
ちいさな声で
『ナニヲ、シテ、キタノ?』
ひからびた
ことば
ポトリ
落とす
だれも
そうさ
だれも
じぶんが
いちばん
かわいい
もんさ
と
言い放つ
ねぇ
君
君の為
だけに
生きる
いっしょうも
よいよ
ふたり
からまり
ながら
ゆこうよ
あの
世界の果てまで
それで
君の
心の
石が
溶ければ
よいよ
よ
みち
ゆく
狂った瞳を
かくさずに
ワインを
血として
つぶれる
まで
飲む
よ
みち
ゆく
風を
切る
夢を
見せて?
真っ暗な
そら
さびしいとき
なに
すれば
いい?
むりって
理性やら
知性じゃ
なんの
やくにも
立たない
世界さ
ただ
ね
あっは
って
あっはっは
って
笑っていられる命は
懸命に
遮二無二
まえをむいて
歩いて
ゆこうと
している
ちから
なの?
よ
みち
ゆく
ふたり
ゆく
よ