距離/秋
nonya
ふうっと
息をつくと
こびりついていた何かが
テーブルの端まで
遠のいた
そおっと
見渡すと
微かに青みがかった指先が
木の葉を鳴らすのが
見えた
自由になった
意識が
空と私の間に生まれた距離を
測りにいく
さらさらと
降ってくる
言葉の欠片を拾おうともせずに
遠い目をして
ただ
微笑んでいた
自由詩
距離/秋
Copyright
nonya
2018-09-26 20:17:33