傷だらけで 駆け抜けた バイクサウンド 追憶
むっちゃん

郷里の兄友に 受けた手ほどき そして 走り出す

女子高生が見る前で 市電の 濡れたレールで ズッコケ 赤っ恥

昼休み 他高の彼女に バイクで会いに
戻ったが 授業に遅れ 部室で うずくまる

楽しくて 浅瀬を渡り 山岳ロードに挑み トライアルで 階段を上り下り
中古のカブで ジャンプ
高速を 水圧のごとき 風にあがない

北海の平原 地平線へ まっしぐら

深夜の山道 谷川へ 転落 収穫前の 稲田を 踏み倒して バイクを押した 日

無人の オフロード 崖下へ 吸い込まれる友 奥さんの姿が 目に浮かんだ でも 無事に

そうして いつの日か都会へ 目を覆う 数々

転倒したバイクで 宙を舞う老婆 ワゴン車にあたり ぶっとぶ若者

バイパスを よって逆走する バイク 後の顛末は 知らない

私が死んでいた日 深夜走行中 対向車が 目の前へ あわやの 急ハンドル
背中や ヘルメットに ガラスの雨 振り向かず そのまま帰宅

気が付くと 今 次男が 自衛隊の 偵察部隊で 訓練
今は亡き おじさんに 感化されていた 自分

因果は巡る でも まだ いつまでも、、、、。

しかし 妻は猛反対!!



自由詩 傷だらけで 駆け抜けた バイクサウンド 追憶 Copyright むっちゃん 2018-08-29 14:12:42
notebook Home 戻る