つま先の春
Amy
爪の色を塗る
指先に春が憩う
私だけの春が
つま先の鼻孔をそっと覆う
設えた指が
織り込まれた雲母が
革命の讃歌をうたう
解放のマーチを奏でる
爪の色を剥ぐ
灰色の日が始まるから
剥ぎ取られた私が
除光液に溶けるとき
私は抗う
おまえの知らぬ香りで
静かな
静かな香りで
自由詩
つま先の春
Copyright
Amy
2018-08-24 21:02:06