蕎麦屋の客
腰国改修

とっぷり更級柚子の皮
宇宙覗いた汁の上
効いたエアコン極楽と
今一服のこの時間
漆紺の美しさに頬寄せて
乙女手を見る涙一滴
気持ち揺らいで
心震えてひとり
今日もひとり明日も
蕎麦屋の客はよく
べそかく客だ
食う寝るところに
澄むところ
とっぷり更級
また来るだろうよ


自由詩 蕎麦屋の客 Copyright 腰国改修 2018-07-27 23:02:11
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