夜を歩きましょう
秋葉竹
夜の月光に
静かな羽根がやさしく舞います
てのひらを胸にあて
赤い血のつながりを確かめます
メガネの少女をいつものバス停でみかけました
そのときのその心には、
けっして忘れない
風が吹きました
2度と忘れない
そう誓ったのはサラサラと流れる白い砂が
古びた妄想のお城を崩す幻をみたからです
それが一番の悪意なのでしょう
ただ空っぽの心の棚の上には
やすっぽい愛の顔をした誤解が
そっと置かれているのです
明日は入道雲に
豪雨の到来を感じても、
雨宿り先の予測も立たなくても、
心まで濡れる覚悟を決めて
誤解をおそれずに歩きましょう
やさしい時代がはじまるのでしょうか?
祈る神様もみつけられないのですけれど