ふたつつむじのゆくえ
そらの珊瑚

通夜のさざなみ

鯛の骨がのどに刺さって
死んでしまうなんてね
或る死の理由が
人の口から口へとささやかれ



悲劇

重力がない世界では
シャボン玉も落ちてはこない
だから
永遠に虹を映して
さまようしかないのです


シ二ボタル

夏に光る虫のいくつかは
もうすでに死んでいて
死んでいることに気づかずに
光っているから
かごに閉じ込めてはいけないよ
浮遊する祖母の遺言


初夏

空白をぬりつぶしていくと
一日が終わる
すり減ったクレヨンの分だけ
今日の画は重く
飛び立った雛のぶんだけ
巣は軽い







自由詩 ふたつつむじのゆくえ Copyright そらの珊瑚 2018-05-26 16:14:20縦
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