夢うつつ
坂本瞳子

なんだかふんわりとして
とても眠くって
でもこのまま眠りに堕ちては
とてもいけない感じ

なんだろうこの静けさ
安心感が満杯で
違和感を覚えるのは

舌の奥の方が少しだけ
苦い味を覚えたような

若い緑のツンとする匂いが
鼻の奥の奥の喉の近くをつつくような

眠りに落ちてしまえば楽になれるのに
もう一働き踏ん張って
無理して頑張って
身体に鞭を打って
飴玉の中に閉じ込められて
グルングルンと廻されて

目眩のひとつも覚えて
恐怖のあまりに泣き喚いた
そんなところで目が覚めた
というそんな感覚


自由詩 夢うつつ Copyright 坂本瞳子 2018-04-18 18:05:55
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