春雨の後に
長崎螢太
南の空気を孕んだ雨が止んで
少しずつ
本当に、少しずつだけれども
春は近づいて来る
三寒四温
その時期はもう
過ぎてしまったが
今も四つ進んで、三つ戻りながら
春は、確実に近づいてくる
私の街に
あなたの街にも
冬の間
冷気に張り詰めていた皮膚は
その緊張をとき、深呼吸をする
微かないのちの息吹を
感じながら
さあ、行こう
この芽吹きの季節に
生きものたちが
目覚めるこの時期に
新しい春を駆けよう
自由詩
春雨の後に
Copyright
長崎螢太
2018-03-07 11:47:41
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