光の窓
ヤスヒロ ハル

そして一輪のガーベラが
窓から春を覗いている

巡り来る太陽が
ひとときの温もりをもたらし

今日の日の優しさが
時の水面に波紋を落とす

優れた季節が波間を漂い
あなたの踝を美しく浸して
白いはなびらは
砂浜に辿り着く

去り際の冬が光る

ガラスを揺らす風だけが
それを見ていた


自由詩 光の窓 Copyright ヤスヒロ ハル 2018-03-02 08:13:11
notebook Home