地球儀
じおんぐ

埃を被った地球儀に
息を真っ直ぐ吹き込むと
海が捲れて地面に落ちた

もう線香は消えたのに
祖父の口は真一文字のままで
煙だけが漂っていた

ユーゴが描かれた地球儀なんて
誰も使わないから
最後に
ゴミ袋に仕舞った





自由詩 地球儀 Copyright じおんぐ 2018-02-28 20:11:48
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