水虫ジュク夫「乾燥」
花形新次

雪が沢山降ったら
お気に入りの
傘も意味がないから
お外には出ないで
お家の中で自称詩を綴るの

例えば
こんな自称詩

「乾燥」

私の足は
乾燥を知らない

冬の海でも
夏の高原でも
秋の三軒茶屋でも

サンディエゴでも
ユーゴスラビアでも

晴れの五月でも
雨の九月でも
風の強い
月曜日でも

バスを待つ間も
人を待つ間も
猫を待つ間も
待つものなんか無くても

いつも
いつまでも
ジュクジュクしてる

私の足は
ジュクジュクしてる

そんな私のジュクジュクを
あなたにも
分けて上げたい

チェルシー













自由詩 水虫ジュク夫「乾燥」 Copyright 花形新次 2018-02-26 20:33:56
notebook Home 戻る