A day in the life
草野大悟2
さよならなんて言わないよお
おおきな風が叫んでいる。
Auf Wiederse~hen
またね と 天から吹いてくる。
あおい風が
くびれた腰のトルソーをつれていった。
湖のまん中の
コンクリート柱(ばしら)のうえに
すっくと立っていたのに。
(見えない片足/なくした両手
(危ういバランス/消えた頭
こぼれおちて
へそのあたりから
透明の笑みが
パチャパチャ
かすむけしきを泳いでゆく。
(天をつきぬけ)あなたは消えた。
さよなら、なんて言わない。
あなたが 永遠になる、その日まで。