水虫ジュク夫「とてつもないバカと呼ばれて」
花形新次
痒みさえ
気にしなければ
白癬菌を嫌う必要もない
ピロエースなんか要らない
ともすれば
公衆浴場のマットの上を
裸足で歩き回ることで
見知らぬあなたと
ジュクジュクした
関係になれるかも知れない
もしもそうなれたとしたら
ふと見渡すと
周りには白癬菌しかいなかった
私にとって
確かに存在しているんだという
大切な、大切な
証明になるのだから
自由詩
水虫ジュク夫「とてつもないバカと呼ばれて」
Copyright
花形新次
2018-02-12 20:54:37