ステンレス
草野春心



  ステンレス
  の紫が、架橋に折れて
  光のこなごなになった それを
  私たちの眼が いま確認している
  キーボードを叩き 文をうみだす私の
  左手の小指がうまく回らない……
  (そもそも何処へ行こうというのだ)
  私たちの眼の中で公園がひかっている
  もう けれども 疲れっちまっただろう?
  組み替えられた 偽られた 誂えられた 嘔吐




自由詩 ステンレス Copyright 草野春心 2018-01-20 23:14:25
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