未知との遭遇
坂本瞳子
水色をした空気の塊が
目の前を飛んでいく
それはまるでクラゲのようで
触れてはいけないのだと
言わずもがな
冷気を振りまいて
雨を降らせるでもなく
笑顔を残しもしない
目的などあるのだろうか
音をたてるでもなく
ただ風の吹くままのような
電信柱にぶつかろうとも
すり抜けるようにあちら側へ
なんと不敵な
なんとも不気味な
自由詩
未知との遭遇
Copyright
坂本瞳子
2018-01-09 15:55:58