すごく良い言葉を思いついたのに忘れてしまった
水宮うみ
忘れっぽいので損をしている気がする。
すごく良い言葉を思いついたのに忘れてしまった。
その忘れてしまった言葉で良い詩が書けたはずなのにと悲しくなる。
だけど、忘れてしまうからこそ思い出すことができる。
何かを思い出したとき、僕は古い友達に幸運にも再会できたような気持ちになる。
離れ離れになることがあるから、また出会うことができるのだ。
忘れてしまったあの言葉を、あの君を、もう一度思い出すために。
あの言葉に、あの君に、もう一度出会うために。
僕は生きていく。