残照
秋葉竹
蛇に出会えない
泉の滸(ほとり)にいない
けれど 硬い 蛇の兄弟の
運命への抗いを 忘れないで
見渡すこの街の遥か西方で
もつれ合うことを嫌った抵抗が
太陽に飛び込み自殺を図ったのを
無惨に立ちこめた異臭を
鼻唄で紛らわし
無かった執念にすることだけは
しないで
真っ黒な絶望のような
人生だったと
憐れみを込めて語ることだけは
しないで
自由詩
残照
Copyright
秋葉竹
2017-12-03 07:52:44