新宿で今日も
番田
僕は古い友人といた
10年ぶりに新宿で会った その日 それから
彼といた昔の感覚と捨て去ってきた時間を
取り戻していった 僕らの心の中に
一つの流れとなった 人ごみの中を 僕らは歩いた
帰りに入った そして コーヒーを飲んだ サブウェイで
遠くから聞こえていた女性の言葉は 確かに
僕らの身なりについてのことを喋っているのがわかった
その晩は確保してもらった席で
僕らは失ったものについての話をしていた 得たものや
人混みの中で今まですれ違ってきた その理由を
そして あの日二人でしていたような話をしていた
北風の吹く道を鍋を注文した 僕らは
そして 少し高めだった会計を済ませると
立ち止まることもなく 歩いた
僕らがいたそこから 待つ人のいない場所へと
自由詩
新宿で今日も
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番田
2017-11-27 22:52:04
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