今日も風の中で
もっぷ

――雑草という名の植物はない
そんなこと言ったの誰だっけ
道端の小さな命 見つけたあの子
遠い昔のあどけない幼子
今はずいぶん大きくなって
片手には重たいかばん
片手には本
難しい顔して読みながら
道端の命に気がつかない
でも あの命は覚えているよ
じっと見つめてくれたあの子
在るべきままを愛してくれた
あの幼子を忘れてないよ
そうして今日も揺れている
そうして今日も揺れている
誰かまた 自分とおしゃべりできる子を
辛抱強く 待ち続けてるよ



自由詩 今日も風の中で Copyright もっぷ 2017-11-17 22:02:07
notebook Home