命令従事の秋晴れて
しょだまさし
「六年の今年が最後なの」
今一番の頑張り時
将来の出世も約束される
だから休養させてほしかったが
結局口論の末折れた
もう口も聞きたくない
そして当日この歳で
大勢の人で賑わう中
全力疾走をしている
恋人時代にさえも
一度、二度
あっただろうか?
名を呼ばれて戸惑う
その手を取り
抱き上げてまた走った
息が苦しい…
けどお父さんは
何事も真剣に勝負する
雄姿を見よ我が子よ
幸い観衆も味方し
大声援を送ってくれている
それにしても誰だ…
借り物競争の紙に
“愛する妻”
なんて書いたのは…