生きる、それは奇跡
無限上昇のカノン
生きていることが
当たり前のことではないと気付いて
背筋が寒くなる
命のやり取りを
あまりにも簡単にやってきたから
私は何も気が付いていなかった
死んでしまったら
もう それでお終いだということに
まったく気が付いていなかった
生きていることは
奇跡の連続が織りなすことで
歯車が一つでも動かなくなれば
そこで崩壊してしまう
軽い気持ちで命をやり取りしてきたから
私は何も気が付かなかった
ああ 生きているということは
苦行の連続ではあるが
それ以上に素晴らしい何かを
運んできてくれる
私は二度と
命を玩具にしない
取引の道具にしない
生きていることが
当たり前のことではなく
奇跡の連続であることに気が付いたから