受容と共有
青の群れ
飛んでいったコンビニ袋が
最近見なくなった野良猫に見えました
木枯らしが渦を巻いて
去っていく名前のない怪物は
耳の端を赤く染めている
そのうち冷めるからといって
一瞬のぬくもりを抱きしめずにいられない
ウールを選ばない日は
カシミアを選ぶこともできる、わたしたち
ただ包まれた記憶だけ
母親のような日差しも、日曜日も、人混みも
父親の背広姿がすり抜けていく
誰にも触れられないビルの隙間に
色褪せた花弁が吹き溜まっていた
紛れてしまう、冬の小さなつむじ風
自由詩
受容と共有
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青の群れ
2017-11-02 18:09:02