羊の街
やまうちあつし

羊のいない街などに
住みたくはない

眠れない夜に
数えるものがなにもない

夜中まで起きていて
地球でたった一人になって
季節の星座に笑われる

地上に貼りついているものの
それが運命だとすれば

子供も老人も
男も女も
そうでないものも
きっと眠りたいのだ

明日もまた戦争と平和を
くりかえす強さと弱さを

羊のいない街などに
住みたくはない

あなたのいない街などに
住みたくはない


自由詩 羊の街 Copyright やまうちあつし 2017-10-27 12:44:21
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