熱
水宮うみ
僕は、変われないと思っていた。
変われないことが、悲しかった。
僕は、変わった。変われた。変わってしまった。
それでもたまに、悲しいこともある。
変われないと思っていた僕の手を、今でも僕は握りしめている。
風邪をひいているみたいに、恋をしているみたいに熱を持っているその手を、僕は決して離したりしない。
自由詩
熱
Copyright
水宮うみ
2017-10-24 19:26:41