さようなら
這 いずる

すくった砂にふうと息をかける
真砂の信仰の
どよめきは波にかき消され
ぱらぱらと散って
どこかで喜色の声が聞こえる

それがすくって散らして
波は洗ってなくして

透明な海が流していった砂
波に巻かれて攫われていく

また浜辺に辿り着くまで海中を巡り
長く旅に出なければいけない

それでは

みなさんまたすくわれるまで


自由詩 さようなら Copyright 這 いずる 2017-10-14 06:54:41
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