片方の道
吉岡ペペロ

この哀しみは

量子や光子いっぽ手前の

自然物の哀しみです

この場合

自然物には合成物もふくみます

この次元にからめとられた

あらゆる存在の哀しみだからです

観察しうる

あらゆる存在の哀しみだからです


自由なのはこころだけです

遠くどこかの山の高みに

凍えたけものが

冬眠ではない睡眠を貪ります

きょう喰らった命を思い出して

笑みなどうかべて眠るのです


この哀しみは

量子や光子いっぽ手前の

自然物の哀しみです

この場合

自然物には合成物もふくみます

この次元にからめとられた

あらゆる存在の哀しみだからです

観察しうる

あらゆる存在の哀しみだからです








自由詩 片方の道 Copyright 吉岡ペペロ 2017-10-11 00:46:15
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