ありふれた ひととき
st

リンリンリン!
と鐘の音がうるさい
目覚まし時計に
起こされて

ねむたい目を
こすりながら

窓をあけると

さわやかなかぜが 
ふきこんできて

そのドアをひらいて 
はやくおいでと
さそってくる

だけどなんだか けだるくて
ホットコーヒーに
てがのびる

アルコールランプが
苦にならなくなった

サイフォンにして

好きなボーンチャイナのカップに注ぐ

飲み終わったら
きみにメールして

午後は二人で でかけよう

いつもどおりの
ありふれた
休日のひとときが
はじまる

でも ありふれた
ひとときこそは
いちばん
大事なものかもしれない

健康で
大金はなくても
おいしいコーヒーがのめて
いつでもきみが きてくれて
とこへでもゆける

これ以上
なにをのぞむのだろうか

ありふれた ひととき
それはいちばん
大事なものかもしれない




自由詩 ありふれた ひととき Copyright st 2017-10-07 05:15:13
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