銀世界に舞う
ミナト 螢
滑り台の上で遊んでいた頃
高い場所にこそ冒険はあった
地面に落ちる前の雪を食べて
イチゴ味の飴を舐める瞬間
季節外れのかき氷を知った
僕のポケットはいつも膨らんで
友達を呼ぶとすぐに来るから
定員オーバーの笛を吹いた
外は寒いけど心は熱く
名前のない遊びを発明して
走り回るのが僕等の仕事
灰色の空だけが覚えている
おやつの時間に帰らなくなって
少しずつ子供を卒業する
自由詩
銀世界に舞う
Copyright
ミナト 螢
2017-09-27 10:44:38