真夜中の宇宙
ひだかたけし
静けさに
渦を巻くようにして
目覚めた午前二時過ぎ
寮は寝静まり
編み戸越しの涼風に
ゆっくりとした沈黙の時流が
辺りを支配しているのが濃密に感じられる
流れ着いたこの寮にも
昼の喧騒が嘘のように
普き宇宙が浸透しているのだ
どうして人間たちは日常から宇宙を彼岸を排除してしまうのだろう?
そんな答えの分かり切った単純な思いが
けれど執拗に夜闇の静寂のなか脳裡を掠める
呼吸は未だ規則正しく続いている
自由詩
真夜中の宇宙
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ひだかたけし
2017-09-27 02:58:34
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