小雨
秋葉竹

キラキラ 光る 蜘蛛の糸
白い 東の 朝の空

雲が丸まり
綿菓子になり
甘い蜜の
したたる小雨に
なるふりをして
ふりそめない

僕の右手は宙を掻き
星に触われるわけもなく
小さくねぎらう声もなく

いつまで待てど 届かない
いつまで待てど 届かない

有田の丘のみかんのように
青い 甘酸っぱい香り

白い朝もやけぶる中
小雨に光る蜘蛛の糸

キラキラ 光る 蜘蛛の糸
白い 東の 朝の空


自由詩 小雨 Copyright 秋葉竹 2017-09-19 22:33:30
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