新しき夜明け
ヒヤシンス
夕暮れ、時は奏で、美酒に酔う。
天空のカーテンは降ろされ、夜が舞う。
見つめる瞳に、内なるものは恐れ、
夜空の瞬きは、最期の光を大地に落とす。
崩れかけた古城のほとりでは、子供達が微笑みの聖歌を歌い、
新たな光が生まれ、佇み、消えてゆく。
清らかな魂は天上へと向かい、喜びの雨が降る。
遠く山々の稜線は群青色の闇の中、黒く縁どられ、
中央に眺める木々の葉は、絵画のようにたおやかだ。
内なるものは喜び勇んで、革命前夜の装いも華やかだ。
夜会に集まる客人も、互いに命の約束を交わし、今宵の宴を楽しんでいる。
天命を委ねるものが見つかると涙も見せずに去ってゆく。
季節は秋だ。木々も色付く。
めしいた目を持つ男が幸福の予言をする。
悲しみの向こうに喜びが見え隠れしている。
手元に引き寄せるのは自分自身だ。
信じる力が幸福を呼び寄せる。
現実を生きるには信じるしかない。
そうして新たな光が生まれる。
新しき夜明け。濃紫色の空に金色に輝く太陽が昇る。
生きよう。爽やかな秋の風に自分の天命を託して。