存在の証明
電光石火
光とともに影が伸びて
大いなる光に包まれながら
影が大きくなっていくのを恐れていた
光には目に見えない強さも含んでいたが
目に見えない影の部分も連れてくる
影におびえ、光に憧れ
一体どこに真の姿があるのかもわからず
ただ立っている
ただ立っているだけなのに
すごいスピードで景色は流れ
時間と速度のはざまで
考える時間も許されない
勝手に流れてたどりついて
現象だけが通りすぎて
ここにある意識は
はっきりと自分を認識しているのに
フワフワとした自分の軽さを
感じないわけにはいかない
一体何が支配しているのか
一体何に支配されているのか
それすらもわからないまま
ただ
時間と速度が過ぎて
みんなはどこにいる
私はここにいる
それを伝える手段が見つからない
声
体
意識
すべての五感を研ぎ澄ませてみても
私の存在だけが意味のないように
思えて
影が好きなのか
光が好きなのか
どちらにも愛されていないのか
わからないまま
私の心臓の鼓動だけが
ずっとこの世界で鳴り響いている
生きていてもいいのですか
何かのお役に立てていますか
出ていない声で叫んでみても
誰にも、自分にも響かない
届く日が来るのか
すでに届いているのか
それすらもよくわからない
わからないまま生きることに
意味があるのか
生きているだけで
意味があるのか