意地の悪い
坂本瞳子

テーブルの上に置かれた瓶は
水滴を纏っていて
中身の冷たさを誇張している

だから触れてやる気にはならない
陽に照らされて温くなるがいい

酸味も消失し
不味くなったらいい

それでも飲んではやらないが


自由詩 意地の悪い Copyright 坂本瞳子 2017-09-05 01:10:31
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