引っ掻いて生きる
星丘涙

なみたつバイオリズム
無数の引っ掻き傷が欲しがっている

ドン・キホーテも笑っている
喜劇の様な悲劇を演じては
燃え尽きそうな小さな乏しい石の塊

過去の幻影に囚われ
欲求が満たされぬまま育ち
消化不良のまま生きてきた

見ればわかる
異端者が異端者に笑われる
美しさも感動もない

まるで汚泥の様なものを吐き出し
さらけだし大の字になっている

誰のせいでもない
神が設計図どおり組み立てた

天に唾を吐くことはできない

引っ掻いて、引っ掻いて
引っ掻いて生きる



自由詩 引っ掻いて生きる Copyright 星丘涙 2017-09-04 06:47:02
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