ゆらぎ
かんな
共に過ごし
波のように
恋のごとく
ゆらいだ歳月の不確かさ
と確かさの、
月が半月で
表裏のよう
相反するおもいの
春めいた
花びらが落ちる、より
忙しく接吻し
海の底の、
堆積したことばを
綴じた
貝殻に
夏が帯びる
雲のない空を
勘違いする、ほどに愛し
いちょうの
葉を摘んでしまう
おさない、手
そして
秋を偲び、夜
虫の音に
逢瀬をひた隠し
ちらちらと
雪が
冬を引き寄せ
温もりを
愛おしくさせ
うつくしい、と安易に
呼んでしまう
朝焼けと
共に対峙し
不確かさ、を
不確かとは呼べなくなる
愚かさ
共に過ごした日々に
一滴の確かさを
継ぎ足して
ゆらぎながらも
また君をおもう、これから