密やかに
水菜

密やかに密やかに
唄う

みつやかな色は、きっと淡い淡い頬紅の色

淡い薄紅色を反射する真っすぐな水面の上

すぅっと指を滑らせれば

薄紅色の光がブルーの光に覆いつくされる

降り積もった淡い恋心は

やわい想いを乗せてそっとそっと心の奥に閉じ込めて

ねぇ、私は、何度も何度も繰り返し貴方の面影を忘れないように思い出すの

いつか、忘れてしまうことがとてもとても哀しくて

愛という言葉も哀という言葉も同じ音なのに

すごく哀しくなります

私は、貴方に会いたいのに

そう思う度に哀しくなります

まるで、寂しげなススキの花

うつむいては哀しそうに風に揺れて


自由詩 密やかに Copyright 水菜 2017-07-31 22:45:38
notebook Home 戻る  過去 未来