山の師匠
ホカチャン

僕達の山の師匠は大正14年生まれのOさん
師匠といっても僕達が勝手に呼んでいるだけだ
ちっともそんな雰囲気はない
聞かれると大変なことを淡々と話される
シベリア抑留3年
マイナス30℃以下で重労働に耐えた
昭和45年に車の免許を取ってから登山を始めて
69歳までに九州百名山を踏破した
一年間に131回登山したこともある
70歳からは日本百名山へ挑戦
登山しない日は毎日二万歩以上歩いている
歩く速さは今でも僕よりも速い
入院歴は四回
58歳の時草刈り機の破片が右眼に飛んで来て
右眼を失明
71歳の時下山中崖の下へ転落し腰椎圧迫骨折
76歳の時前立腺ガン手術
85歳の時心房細動で入院
それでも自分で車を運転して
単独登山されるなどして
山を登り続けていらしゃる



自由詩 山の師匠 Copyright ホカチャン 2017-07-29 11:34:49
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