日記
星丘涙
落ち葉
いちまい
小川にながれる
風が舞う夜空に
架空の黒い壁が
立ちはだかる
うずまく
星雲に生れおちる
子供たち
刹那を掻きむしる
老画家
野望にのまれて
魂を売り
黄泉におちる
悲しみは海の底に
悦びは夜の果てに
すべて呑み込んでしまえ
許されるであろう
滑稽なあやまち
浮かんでは
沈む暮らしをくりかえす
時は移ろいやすく
街はかわる
かわらないのは人のこころ
ねじ曲がり
虚栄に走る
落雷の叫び
はしる時代の映像
欲するままに
あるけば
穴に落ちる
選びとり
歩んでも
夢の世界だろう
覚めたかどうか
確かめるすべもない
徹夜で稼働する発電所
それはさだめ
わたしは鬼か
善と悪の矛盾がからまる
良心が敏感すぎて
死がおとずれる
ならば悪になれ
それでも死滅
中庸が肝心
落日
あきらめて
ひとり
逝く