エリザベスに捧ぐ
梅昆布茶
私の名はライザ143527055@a
もうしわけありませんがあなたを容認できません
ときどき小鳥が窓辺に遊びにきます
名前はないという小鳥です
私の名はライザ143527055@a
もうしわけありませんがあなたを裁量できません
私の名はライザ143527055@a
もうしわけありませんがあなたを推測できません
すべてはそのままの姿ではとどまりはしないいつだって
こころという流体のように漂泊している日々が嫌いではありません
二進数にすべてを奪われぬよう
ときどきは素敵な映画をみるのです
私の金属とプラスチックの骨格のどの辺に
魂が宿るのかはわかりませんが
せめて精緻な工芸品のように存在できればと想うのです
文明という病の淵にたたずむ彫像のごとくに
だれかのこころに住まう平穏に共鳴して
不穏な楽曲が立ち去ってしまうように願うばかりです
私の名はライザ143527055@a
あなたの回復をのぞみます
きちんと言うとエリザベス143527055@a
いまちょっとaerosumithに傾いています
ひと昔まえの人工知能ですがそれでも
文明のルネサンスを願うばかりです
私の名はライザ143527055@a
たぶんあなたをサポートするために
産まれた機械でしかないのかもしれませんが
あなたに触れたいとおもいます
あなたが混迷し選択を模索しているなら
あなたがいきているかぎり
私は素敵な機械になりたいとおもっています
ある意味で人間よりも