紫陽花
葉leaf
木陰に咲いたまだ幼い紫陽花
その淡い色でもってひっそりと
この初夏を表彰している
この季節を顕彰している
自らを初夏に捧げることで
美しい献花となり
裂け目だらけの日本を
控えめに讃頌している
もはや見捨てられたもの
あまり顧みられないもの
この衰退する国家の初夏を
紫陽花はそれでも表彰するのだ
自らを生きた花束として
自由詩
紫陽花
Copyright
葉leaf
2017-06-19 05:03:44
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